現在のがん治療 標準治療について
がんと診断されたとき、一般的に患者さんが受ける治療方法は大きく3つあります。「外科療法(手術)」「化学療法(抗がん剤)」「放射線療法」です。
これら3つの治療方法は、「三大標準治療」といわれ、科学的根拠に基づいて有効性が証明された治療で、健康保険が適応されています。
第4のがん治療方法が登場
しかし、それぞれの標準治療には、がんの進行度によっては効果が限定的であること、治療の特質上、副作用が発現しやすいことなどから、すべてのがんを取り除くことは難しいのが現状です。一方で高齢化の影響を受け、がんになる患者さんは年々増加し、現在、日本人の2人に1人ががんになるといわれています。
がん患者さんが増えるに従い、がんやがんの診療に伴う身体的・精神的苦痛の軽減など患者さんそれぞれにあった治療方法が求められるようになり、がんの治療方法は進化してきました。こうして誕生した治療方法のひとつが、患者さん自身の免疫細胞を利用した、第4のがん治療、樹状細胞ワクチン療法です。
標準治療が外部からの力(手術・放射線・抗がん剤)を借りてがんを治療するのに対し、樹状細胞ワクチン療法は本来持っている免疫力を活かして、がんと闘うため、辛い副作用で苦しむことは、ほとんど報告されていません。
また、樹状細胞ワクチン療法は長くゆっくりと効果が持続するということも特徴の1つであることから、即効性のある標準治療と組み合わせることでより高い治療効果が期待できるのです。
即効性の標準治療と樹状細胞ワクチン療法を組み合わせたがん治療
治療法 | 適応 | メリット | デメリット |
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局所療法 |
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全身療法 |
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樹状細胞 ワクチン 療法 |
全身療法 |
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局所療法:がんの早期発見で病巣が小さい場合や、病巣が限定されている場合に用いられる治療法
全身療法:がんの病巣が複数確認され、全身にがん細胞転移している場合に用いられる治療法
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