樹状細胞ワクチン療法は、学術論文(科学的な根拠)に基づいて、2~3週間おきに合計5〜7回、ワクチン投与を行います(これを1セットという単位で表現しています)。患者さんの体調や施行中のがん治療スケジュールにもよりますが、樹状細胞ワクチン作製のための最初の成分採血(アフェレーシス)から1セット終了までに4ヵ月程度かかります。
※アフェレーシス=成分採血
まず、樹状細胞の元となる細胞を患者さんから成分採血(アフェレーシス)し、その細胞を約3週間かけて培養します。
できあがった樹状細胞ワクチンは、すべて冷凍保存されます。
完成したワクチンは、2~3週間おきに計5~7回、皮膚に投与して、1セットの治療が完了となります。
したがって、患者さんの体調や現在進行中のがん治療とのスケジュールによりますが、樹状細胞ワクチン作製のための最初の成分採血から1セット終了までに4ヵ月程度かかります。
1セットの治療終了後、血液検査や画像検査、免疫機能検査などを用いて、できるかぎり客観的な指標に基づき、今後の治療方針を相談していきます。
なお樹状細胞ワクチン療法は、患者さんのがんだけを狙い撃ちすることができる免疫力を体に"記憶させ"、長い間それを持続させることを目的としています。
すなわち、個人差はありますが、目的とするがんの目印に対する特異的な免疫が記憶されている間は、他のがん免疫療法のように延々と治療を継続する必要はないと考えらています。